クロスバイク帰宅ミッション、まさかの難易度急上昇!
温泉とそばと山登り――この三つ巴、ふつうなら最高の休日。
だけどこの日、ぼくは“その三つのうち二つ”を選んだ。
「山登り?今日はやめとこう。温泉入って、そば食ったらもう満足だし」
ええ、そうです。クロスバイクで来てたのに。
本当なら、ゆっくり電車で帰りたかった。
でも、自転車で来ちゃってる。つまり、自走で帰るしかない――
フルコースのリカバリーゼロ状態。
温泉、気持ちよかったんです。
最初は「ちょっと入ってさっぱりして…」のつもりが、
気がつけば、全部の湯船にフルコンプリート。
「せっかく来たんだから、元とらなきゃ損!」
というケチ根性が爆発。
これが運命の分かれ道だった。
温泉で疲れが取れたはずの身体は、帰路の坂道で突然ストライキ。
脚に力が入らない。え、なにこれ?
慌てて自転車を降りて、人生初の「押して歩く」。
「これ…いつかの箱根の帰りみたいだな」と、思い出が蘇る。
あのときの65kmは修行だった。
今回は余裕のよっちゃん…のはずが、温泉で体力を溶かしきっていたのか?
まさかの熱中症?脱水?
とにかく体が言うことをきかない。
コンビニで30分休憩。
ポカリ、栄養ドリンク、ブドウ糖――
気づけば薬局かってくらい摂取。
「あ、なんかこれ、いつか来た道だな」って思いながら。
町田街道から境川サイクリングロードに入ったころ、やっと調子が戻ってきた。
帰宅時、思ったことは一つ。
「温泉は帰りじゃなくて、最後に入るものだ」
また一つ、大人の階段をのぼった(坂は押してだけど)。
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